撤退の農村計画
ずっと前から気にはなっているけれど、買って(借りて)おらず、読めていない本です。
本ブログでは時々田舎や郊外について、どちらかといえば社会民主主義な思想で語ったりしていますが、一つヒントになるのが、この『撤退の農村計画』ではないかなと思っています。まだ、読めてすらいないので、これ以上の感想は何も言えませんが、この撤退はコンパクトシティ化して、機能を集約するという意味なのかは非常に重要です。
私自身はコンパクトシティに対しては批判的な意見を持っています。それは、コンパクトシティが維持管理という金銭的な部分だけに着目したものであり、かつ一極集中を促進させるものであると考えるからです。人口が減り続けている中で一極集中させ、経済成長を図ろうとしても、それは数十年ですぐに限界を迎えるでしょう。それよりは、資本的な価値以外の部分の物差しで、より個々人が幸福に感じられるような方法の方が優れていると思います。
ただし、ここで誤解がないように言っておきたいのは、私は社会主義者ではありません。なぜなら、資本主義よりも優れたシステムを知らないからです。ベースはあくまで資本主義、暴走しないように規制をかけて皆が恩恵を得られるシステムというのが良いという考えです。
田舎でも山村と農村では全然違う
田舎でも度合いというか種類によって大きく特性が異なります。
これは私の修論テーマでもあったのですが、農業水利共同体から地域をみたときに、山村的な特性をもつ集落と農村的特性を持つ集落とでは、コミュニティ内の結びつきと外からの入りやすさが全く異なっています。
あくまで、農業水利共同体からみたものではあるので、これが全てだとは言えませんが、種類によって性質が全く異なるということを無視しては語れないと思います。
私がブログで田舎と言っているのは、基本的に山村的特徴(自給的農業、山の管理としての林業)を持っている地域です。日本における人口割合的には山村的特性を持った田舎の方が圧倒的に少ないと思うので、ここは明確に分けておきます。
ポップ地政学について
私はポピュラーに出回る地政学については懐疑的な立場をとっているが、問題点の一部を見事に突いた面白いスライドを見つけました。
https://taweb.aichi-u.ac.jp/geogr/20180322AkioKondo.pdf
ちなみに、私は政治地理学に対しては肯定的な立場をとっています。