「撤退」の重要性
「撤退」というのは、2020年代の大きなキーワードになるのではないかと思う。
特に撤退のタイミング、引き際を見定めるという場面が課題になっている場面が多く見受けられる。例えば、コロナ禍の諸政策や、ロシアによるウクライナ侵略など、国内に限らず、世界中の人間が走り出したら止まらない特急列車に乗っている状態ではなかろうか。本来であれば、この判断を下す政治が十分に機能していなくてはならないが、統一教会問題など、与党がカルト宗教とズブズブな関係であり、国民の意思が十分に反映されているとはとても言える状況ではなく、これでは政治機能が不良を起こしていると言わざるを得ない。
かと言って、決断力のあるリーダーを求めてしまえばいいとも思わない。これではパフォーマンスが上手いだけのリーダーが生まれる可能性があるからだ。そうではなく、異なる多くの立場の人と対話した上で、「撤退」の決断ができるリーダーであると私は思う。